おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

2013-01-01から1年間の記事一覧

Daydream Believer (20世紀少年 第796回)

今日は夢の話なので、子供のころテレビで聴いて好きになった曲名をタイトルにいたしました。毎週モンキーズが主演するドタバタ劇を田舎町の民法が放映していたのだ。小学校低学年のころ。後年、清志郎が朗らかにカバーして、いまでも時々耳にする。 夢につい…

公園にて (20世紀少年 第795回)

あるとき素敵な思い付きを得たと思ったが、どうやら間違いらしい。ババの店からヤン坊マー坊を追いかけてユキジが走り去る。もしかしたら、このあとで彼女は双子に相撲の決闘を持ち掛けられ、その日、ケンヂは白馬の王子さまになったのではないかと考えた。…

あたり (20世紀少年 第794回)

ジジババのアイスが、世界大統領を生んだと申しても過言ではない。これからそれを論証する。ところで先日、国連の事務総長が何を思いなすったか日本政府に反省を求めたが、これを揶揄するネットの書き込みの中に「この世界大統領は...」というのがあって笑い…

チクロ (20世紀少年 第793 回)

ようやく涼しくなりましたが、ここ東京は天気が好くないです。さて、上巻の第2話は例の9人の戦士と予備のヤン坊マー坊、”ともだち”側の4名が勢ぞろい。しかも、ジジババのババ、中学生のキリコ、決着を付けに来たケンヂまで出てきて賑やかである。さっそくア…

三角ベース (20世紀少年 第792回)

上巻の34ページ目でババの店を立ち去る際、ケロヨンはモンちゃんとコンチに「三角ベース、やんない?」と誘っている。モンちゃんは「ボールないぜ」と言ったが、「どっかに落ちてるよ」という答えが返ってきた。実際、かつては探せばどこかに野球やテニスの…

一個足りない (20世紀少年 第791回)

2年ほど前、津波の被害を受けてから半年ほどたった南三陸町に行く途中、東北新幹線を下車して仙台駅に降り立ちました。駅舎はまだ復旧工事中だったような覚えがある。テレビの中継で観た仙台平野と空港の被災の様子は忘れられない。 駅の建物の中に楽天イー…

さかさくらげ (20世紀少年 第790回)

飛行場を爆破する案を思いついたオッチョ少年が手のひらを折鶴みたいにして、「飛びます、飛びます」と言っていたのはコント55号のギャグだ。王貞治が放ったシーズン最多記録となる55本のホームランにちなんで付けられた芸名である。 オッチョの発想のせいで…

島人 (20世紀少年 第789回)

今回は大脱線。漫画と一切、関係ないです。早めに書き残しておかないと忘れてしまうから記録します。かなり政治的で微妙な話題なので、そういうのがお嫌いな方はご注意ください。まずは身近な話から。私の自宅の近所には韓国人や中国人が大勢住んでいなさる…

都万の夏 (20世紀少年 第788 回)

近年、老化現象ばかりはいかんともしがたく、歯やら老眼やら何かと不便になってきているが、最近は耳も遠くなったのだろうか。原発事故の汚染水問題などは「アウト・オブ・コントロール」だと考えていたのだが、総理大臣の発音が「アンダー・コントロール」…

双子か? (20世紀少年 第787回)

前回の続き。双子説は便利です。二人の大人の顔がお互い驚くほど似ているとなれば、人はまず血縁関係を考える。しかもこの二人の場合、片方の妻だったキリコが年齢も体付きも、さらに声まで似ていたと言うのだから、双子なら全部一度に解決できる。 ただし双…

整形か? (20世紀少年第786回)

さて、「21世紀少年」上巻の冒頭で”ともだち”にお迎えが来るシーン。同じ顔。とうとう名案の一つも思い浮かぶこともなく、この場面に来てしまった。避けて通れる話題でもなし。今でも時折、マンガ「20世紀少年」を酷評するネットの書き込みを見かけるが、そ…

巡らない季節の中で (20世紀少年第785回)

上巻の第17ページ目。相変わらず、”ともだち”歴3年には季節感がなく、人々の服装も夏服あり冬服あり。潤いに欠ける時代の象徴か。「ごめんね」を繰り返すYシャツ姿のサダキヨに、「いいから、もうしゃべるな」とスーツ姿のマルオが声をかけている。腹部と頭…

ともだちになってくれる? (20世紀少年 第784回)

前にも書いたけれど、この漫画にはオリンピックが出て来ない。いろんなスポーツや万国博覧会の話題は頻出するのに、64年の東京も68年のメキシコ(ちょうど同じころ秘密基地創設)も出てこないのが、ちょっと不思議である。 今のところは東京に住んでいる。マ…

あの歌はもう... (20世紀少年 第783 回)

いよいよ「21世紀少年」に入る。本ブログのジャンル名が「20世紀少年を読む」のままになっておりますが、面倒なので変えていないだけ。上巻の表紙絵は第22集と同じ趣旨のデザインであり、”ともだち”時代と少年時代のカツマタ君らしきお面の顔の絵が半分づつ。…

運命の日 (20世紀少年 第782回)

第22集の実質的に最後の絵は、ステージで抱き合うケンヂとカンナ、取り巻く仲間たちを鳥瞰したような構図です。嬉しいのは氏木氏が相棒の金子氏と角田氏に再会できて、一緒に並んでこのステージに立っていること。ケンヂが東京に持ち帰ると約束した未完の原…

俺はみんなが思うような... (20世紀少年 第781 回)

かつて5年近くも暮らした国だから、どの外国よりもアメリカに愛着がある。でも、ときどき常軌を逸するので困る。 アメリカが或る国をつかまえて「こういう武器を持っている」というとき、そういう武器は無い。今回はどうか。 さて、第22集もそろそろ大団円を…

三つ目の円盤と田村マサオの終わり (20世紀少年 第780回)

第22集の233ページ目。オッチョが円盤の中で奮闘しているころ、夜の小学校の校庭では、かつての彼を「かっこつけしい」と呼んでいたサダキヨが、”ともだち”を羽交い絞めにしながら、「僕は、いい者だ」と自らに言い聞かせようとするかのように繰り返し語りか…

二つ目の円盤の終わり (20世紀少年 第779回)

形の上では漫画「20世紀少年」の続編のようになっている「21世紀少年」上下2巻は、ほとんどがケンヂとカンナの活躍場面になっている。このため、秘密基地の仲間たちは御一行様のような行動が多くなるが、もう”ともだち”も滅んだことだし、あとは「決着」なの…

悪者 いい者 (20世紀少年 第778回)

私が若かったころ張本の三千本安打は脅威の大記録であった。そしてこの夏、イチローが四千本目を打った。いい当たりだったね。おめでとさん。しかし、これでもまだ上に二人いるのだ。 一人は存命のピート・ローズ。もう一人は、映画「フィールド・オブ・ドリ…

アリとフォアマン (20世紀少年 第777回)

今回は第22集の231、232ページのためだけに費やします。旧主”ともだち”の陰謀を察知したヤン坊マー坊が万博会場に向かっている。決起した二人は、そこに行けば一人でも多く助けられるかもしれないが、自分たちもウィルスを浴びることになるという葛藤を抱い…

永遠の嘘をついてくれ (20世紀少年 第776回)

ビートルズは私の成分表示だと前に書いたが、あと二人いる。もう何度も何度もここで引用した吉田拓郎と中島みゆきである。拓郎の歌を初めて聴いたのは確か小学校の高学年のころだったかと思う。ただし本人ではなくてクラスメートが歌っていた「人間なんて」…

一つ目の円盤の終わり (20世紀少年 第775回)

第22集の182ページから再開します。何だか懐かしいな。ユキジらが高須幹事長の部屋に乱入するシーンである。瀬戸口ユキジは戦い続けてきた。第10集、2014年、歌舞伎町のラーメン屋「七龍」にて、神様はユキジに「知ってるよ、あんたはこのまま引き下がるよう…

何なの、その巨乳は... (20世紀少年 第774回)

今日のタイトルは第1集の51ページ目に出てくる我らが主人公、遠藤ケンヂのセリフから採ったものである。マイペースながらブログを再開するにあたり、これぞという話題を選ぼうと艱難辛苦して悩み抜いた挙句の結果がこれだ。 スポーツ同様、いきなり本調子を…

中間報告 (20世紀少年 番外)

このブログの毎日連載を中断してから、約1か月が経過しました。その直前に数週間後には再開予定と書いたのですが、まだ準備万端とは言いがたい状況です。前回、少し書き残したように、主な理由は仕事と体調。仕事については資格の勉強も含めて、この夏は妙に…

こだわり (20世紀少年 第773回)

第22集の222ページ目という2の並んだページで、「ロボットは止まったけれど、もう手遅れだからね」と”ともだち”が天を指さして得意がっている。このあたりから彼は本当に子供っぽくなっていく。子供らしい子供時代を送れなかった反動なのだろうか。 彼ご自慢…

ポルターガイスト (20世紀少年 第772回)

スピルバーグの初期の映画に「ポルターガイスト」というのがあり、シリーズ化されて3作ぐらい作られた。私はなぜかこの第一作が好きで、三回ぐらい観たと思う。ドイツ語で「polter」は騒々しい、「geist」は精神。超常現象の一つで、見えない何かが悪さをす…

またアレが (20世紀少年 第771回)

第22集の202ページから登場する”ともだち”は、ジャケットの左の襟に小さな宇宙特捜隊のバッヂを付けているのだが、その後の絵には、ときどき抜け落ちている。アシスタントさんも疲れが出たかな。このバッヂ、先ほどもトラックの座席にあって、ヒントのつもり…

地球を救う男 (20世紀少年 第770回)

ケンヂと”ともだち”との再会の場面が近づきつつある。第22集の194ページ目、マルオが発進させた軽トラは先ずロボットを追いかけた。座席の3人はトラックの後ろにサダキヨが忍び込んだのを知らない。サダキヨはケロヨン親子と共にワクチンを配る役割よりも、”…

吉田所長 (号外・後半)

前回の続きです。もう一つの今次の報道ぶりに関する不満は、確か昨日のNHKも言っていたと思うのだが、所長は奮闘したものの「結果的にメルトダウンを防げなかった」という表現である。ネットのニュース等でも幾つか見かけた。 炉心溶融については当初から疑…

吉田所長 (号外・前半)

今回は漫画の内容と無関係です。書きながら考えるたちなので紙面を使うだけ。ブログはこれしかないのです。原発推進派の皆さんにおかれては、読んでも気分が悪くなるだけだろうからご遠慮下さい。 私自身の考えは半年ほど前に原発を話題にしてから何の進展も…