2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
最近は書評欄になっています。今回は辻田真左憲著、「大本営発表」(幻冬舎新書)。タイトルだけでは、憲法改正との関係が見えにくいかもしれないので、ブログのタイトルから補足を始めている。 すっかり日本語の慣用句とし定着した大本営発表。大本営そのも…
もう一回、手塚治虫にお出ましいただく。「ガラスの地球を救え」は「光文社智恵の森文庫」から、1996年に刊行された。サブ・タイトルに「二十一世紀の君たちへ」とある。もっとも、手塚本人は発行前の1989年に亡くなっている。 青少年の時代に、私が大きな影…
本日のタイトルは文庫本の副題で、その本題は「読むための日本国憲法」。東京新聞政治部編。東京新聞は、中国新聞の東京支社が発行する日刊の新聞で、他の地方の方々が読めるかどうか知らないのだが、ネットにもニュースを流しているので是非いちどご覧くだ…
本を買おうかどうか悩んでいるときに、ときどき判断の材料にするのが、Amazonの「カスタマ―レビュー」の点数。レビューは余り読まないが、点数は経験的に、ずいぶんと参考になる。 具体的にいうと、お金ができたら買いたいなと思う本で、実際、読んでみて良…
前回から、自分が読んだ本の紹介を始めています。本日は長谷川三千子著「九条を読もう!」(幻冬舎新書)。著者は数年ほどまえから、何かとネットやメディアを賑わせてきたお方で、大学教授・哲学者。 右に大きく偏っている人には、ありがたい応援歌になりそ…
しばらく更新を停めていました。個人的な理由によるもので、最近あまりに言葉遣いが荒れてきて、自分でも読み返すと気分が良くないというほどになってしまった。これでは、どんどん気が荒んでいくなと思い、少し頭を冷やしておったのです。世が荒れると、凡…
【リブログに際しての追記】 現在このブログでは、数年前にアップした記事を再連載しています。今回から2018年の書き込みに進みます。 新年あけましておめでとうございます。今年は国政選挙がない見込みだと新聞に書いてありました。政治問題が山積しており…
しばらく更新が途切れたのは、やる気をなくした訳ではないのだが、日本国憲法と自民党憲法改正草案を長いこと読んできたので、憲法疲れしてしまった。また、特に野党の混乱が酷かった総選挙が、結局、何も政治を変えていない気がして、うんざりしている。お…
憲法改正に関連して、ここでは前々回に自民党の「Q&A」、前回は衆議院の基礎的資料をアップしました。もう一つ、最近の情報として今月(2017年11月)の17日、「第百九十五回国会」(今般の衆議院解散総選挙に伴う特別国会)において行われた「安倍内閣総理大…
十年以上前の資料ですが、今回のタイトルそのままで検索していただくと、PDFファイルが出てきます(今のところ)。私は明日からしばらく資料を読む暇もなくなりそうなので、更新を再開する前に、取り急ぎアップだけしておきます。興味ある方は、ぜひご覧くだ…
正確には「日本国憲法改正草案Q&A(増補版)」という。増補する前のも見て見たかったが、どうやら削除されているらしい。URLはこちら。 http://constitution.jimin.jp/faq/ この表紙が面白い。これは参議院の本会議場だ。憲法では衆議院が優越となっているの…
二―チェの主著の一つ「ツァラトゥストラかく語りき」は、私の場合、遠い昔に買った中公文庫「ツァラトゥストラ」(手塚富雄訳)が、今も拙宅の本棚にある。手塚さんはゲーテやリルケなどのドイツ文学の翻訳をなさっていた。 「ツァラトゥストラかく語りき」…
公私ともに忙しくて、更新が遅れました。理由は他にもあり、先週末の選挙に疲れた。選挙結果にではない。その前後に繰り広げられた与野党の政治家、マスコミ、言論人、ネット・ユーザーらの罵詈雑言の嵐に疲れた。一言ぐらい言い返さないと気が済まない。衆…
どうしても憲法第9条に自衛隊を明文化したいらしい。これを支持する人々の論法は、しばしば「憲法9条で国は守れない」というものだ。確かに、例えば憲法でミサイルの迎撃はできない。では、明記すればできるのか。 論点が多くなりそうなので、今回はすぐに考…
ひととおり日本国憲法を自分なりに読み終えて、これからは一般向けの本やサイトに目を通しながら、もう少し詳しく勉強するつもり。それを始める前に、憲法の初等教育を終えた雑感をまとめる。明日は大事な総選挙ですから。 以前、アメリカの憲法と比べてみた…
最後の条文のところまで来た。正確には、憲法はこのあとに「第十一章 補則」があり、改正草案には「附則」がついているのだが、ざっと見たところでは、改正前後の経過措置のようなものらしいので、いまは細かく読むのを控えます。 今回のタイトルを国民にし…
言うまでもないだろうと言われそうなタイトルを付けた理由は、これから書きます。このあたりは改正草案の章も条も、番号がずれているのでややこしいが、いずれにせよ「最高法規」という名の章における冒頭の条文が今回の話題。 いまの憲法は二か条ある。改正…
どういう政権ができて、どういう憲法改正の動きになりそうなのか、訳が分からんようになってきた。想像ですけれども、追加変更が第9条だけで終わるとは思っていないので、先を急ごう。改正条項の最後の箇所。 【現行憲法】第九十六条 二 憲法改正について前…
先日、議長は「憲法第7条により解散」と言っていたが、国事行為の行動主体は天皇であり、これは陛下のみが口にできる言葉なのではあるまいか。まあ、こういうふうに、ずっといい加減にやってきたのだろうな。放置した責任はこちらにある。 自由も希望も見込…
解散するのですか。私はここで何回か書いたように、政局に関心は薄く、性格は根っから保守的。ただし、仕事に関係があるから、憲法や民法や労働法の動向は意識的に追っている。 だから、本来は保守政党にしっかりしてもらっていれば文句はないのだが(ほとん…
正しく改めると書く。現憲法にその前例はないが、改めるときは、より正しいものにしなくてはならないし、私たちとしては「誰にとって、正しいのか」を注視しないといけない、ということを自民党改正草案は教えてくれます。さすがは最大与党だ。 今回はいまの…
何かと話題の多い緊急事態条項ですが、とりあえず今回で一区切りします。改正草案の第99項第3項案を引用する。「何人も従え」という相当、高圧的な憲法を志向している。内閣総理大臣は、よほどの人物である必要がある。(緊急事態の宣言の効果) 第九十九条 …
引き続き、憲法改正草案の緊急事態条項(第98条・第99条の案)について、こちらも負けずに言いたい放題を続ける。前にも似たようなことを書いたが、ここは「彼らの正体」を知るうえで宝の山です。今回だけでは終わらないほど。 本日は国家予算に関すること。…
もう二年くらい前になると思う。何がきっかけになったかすら覚えていないが、一生に一度ぐらいは、憲法改正の議論をしてみたいと、ブログかSNSかに書いた覚えがある。議論の結果、変わらなくてもいいから、多くの人と憲法の話をしてみたいというロマンチック…
国会法や国民投票のことについては、後段(第96条)に憲法改正の条項が出てくるので、その際に話題にするつもりでいるのですが、どうしても、これだけは緊急事態の箇所で触れておきたいというものがある。 今回は、改正草案の緊急事態条項を、全部は引用しな…
前にも書いたことを繰り返します。この条項が通ったら、それだけで日本国の緊急事態だ。第九条は議論の余地があると思っているが、これは論外。とはいえ、ここまで来たら論じない訳にもいかない。それにしても、この改正草案の新設の第九章、くどくて長い。 …
前回の続き。もう一度、同じ箇所を引用します。【現行憲法】第九十三条 地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。 二 地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、…
第七章「地方自治」の後半に入ります。今回は長いので、前半と後半の二回に分ける。相互に関連する条項が多いからでもあるが、前回と同様、改正草案の口数が多い。なぜ地方自治と、関連して財政については、こんなに関心が高いのだろう。本日の箇所にも、新…
これから第七章の「地方自治」に入ります。私の情報不足かもしれないが、地方自治に携わっている方々からの本件に関する意見というものを、あまり聞かない。これはもしかしたら当方が東京に住んでいるからであって、地方の議会や報道では話題になっているか…
今回は第七章「財政」の最後に置かれた二か条です。会計検査というのは、一般に国民にとって余り身近なものではないと思う。詳細は書けないが、私は会計検査院に呼び出されたことがある。ただし、「容疑者」としてではなく、一応「被害者」の側だったのだが…