おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

小寺文書

博多の連隊 【後半】  (第1312回)

前回の続きです。黒田家譜の中身に戻ると、高政の子・官兵衛の祖父である黒田重隆の時代になると、この流浪の一族は東に移動し、播磨国(兵庫県)の姫路に移った。 次の職隆の代になると、同地の小大名である小寺家の家臣となり、徴用されて小寺の姓を賜るほ…

博多の連隊 【前半】  (第1311回)

余りに長い間、更新しなかったので、ブログに申し訳ない。せめてもの手当に、他で書いた文章を二回にわたり転載します。そちらの主題は太平洋戦争で、ガダルカナルの戦いの話題。 今回は一休みして余談です。第百二十四連隊は福岡の編成。ところで、「最悪の…

中間報告  (第1310回)

しばらく中断してしまってお恥ずかしい。 言い訳の数々。 仕事がそれなりに忙しく、体調もいまいち。 大河で「軍師官兵衛」をやっていたころは、「史実と違う」などとコメントされても困るので停止。 最近、新たに追加版「小寺文書」が見つかったので読んで…

御室  (第1309回)

今回は「吾先祖は宇多源氏より出で」という「認」の最初の一節から勉強を始める。うちのご先祖は宇多源氏から出たのだという。遠回りして地理のお話から。奈良に大和三山あり、私の好きな山々で小学生のころから知っていたし、中学校の修学旅行で初めて見た…

「認」のはじまり  (第1308回)

ようやく事前準備として、「黒田家譜」と「尊卑分脈」のご案内が終わったので、次は先ごろ写真だけ載せて読み辛いままにしてある「認」に何が書いてあるかを確認する作業に移る。これが本当なら凄いっちゃ凄い。何せ先祖は皇族なのだ。前回申し上げたように…

尊卑分脈のことなど (第1307回)

「認」の解読に入る前に、「黒田家譜」に加えて、もう一つの文書について整理しておきたい。略称を「尊卑分脈」という。こちらは読み方が私にも分かっていて「そんぴぶんみゃく」という。大雑把にいうと「尊」とは王侯貴族であり、「卑」とは尊から分脈(分…

黒田家譜のことなど  (第1306回)

先日、写真を載せた小寺文書「認」の内容に入る前に、前回も触れた「黒田家譜」の話題を出しておきたい。関連が強いからである。その訳は理想としては、両者が同じ情報源から真実の情報を得た結果であり、たぶん実際には、小寺文書を書いた人は「黒田家譜」…

そもそも、このブログ (第1305回)

少し順序が前後してしまったが、そもそもこのブログが始まった経緯というかタイミングというか、なぜいま始めたかという当方の事情にあまり触れていなかったので簡単に記します。前回まで写真をアップしたり言い伝えなどを書いてきた「小寺文書」の存在を知…

「認」の写真 (デジカメ編)(第1304回)

今回は、被写体は前回と同じであるが、原本を撮影したデジカメ記録である。ちょっと光の反射があって、こちらもこちらで読みにくいのだがご容赦ください。細切れになっていて全部で5枚ある。内容は前回のもの全くと変わらない。ただし、一つ訂正がある。 先…

「認」の写真(iPad編)(第1303回)

ようやく「一札」の概説も終わったので、今回からはもう一枚の「小寺文書」である「認」の話題に移ります。今日のところは、まず全文写真の掲載である。とはいえ横長の巻物なので、切れ目に多少の重複があるが、三分割してある。 何せ原本は本家にあるので、…

「一札」について その4「本文」(第1302回)

小寺文書の「一札」については、今回が概要紹介の最終回となる。今後はもう一つの「認」のご案内をするが、その内容が「一札」と関係する箇所があるときは、その都度、「一式」にも言及しながら両者の関係を考える。ではまず、三たび「一札」の全文写真を載…

「一札」について その3「受取人」 (第1301回)

急ぐ話でもなし、のんびり進めます。今回は小寺文書「一式」の宛先の人物である。小寺職隆は誰宛てにこの書状をしたためたのであろうか。こちらの方は若干、字が崩れているので土地鑑や予備知識がない人には分かりづらいかもしれない。私もようやく出番が巡…

「一札」について その2「差出人」(第1300回)

前回の話題の続き。同じ写真を掲げます。「差出人」という題も適切な表現かどうか分かりませんが、要はこの「一式」を書き与えた人についてが今回のテーマ。縦の行でいうと後ろから四行目と三行目。これまた古文書に似合わず良く読める。前半の行には「兵庫…

「一札」について その1「年号」(第1299回)

今回からしばらくは、「小寺文書」の短い方の「一札」について書く。前回は署名欄だけアップしたが、次の写真が「一札」の全文である。前にも書いたように概ねA4横のサイズである。 本文は後回しにして、文末から扱うことにする。最後の五行のうち後ろから遡…

「小寺文書の概要」  (第1298回)

前回さっそく話題に出した「小寺文書」とは、二巻の巻物からなる。現物は数年前に持ち主からお預かりし読ませてもらったが、破損や紛失などしては大変なので、もう原本はお返ししてあり、手元にはデジタル・カメラで写した写真だけが残っている。 それぞれは…

「小寺文書」 〜黒田官兵衛外伝?〜  (第1297回)

【補記】 これまで複数のブログを別アカウントで書いてきたのですが、散らかった感じになっており、この「おじさんの雑記帳」にすべて移し、カテゴリーで区別することにしました。新カテゴリーの名がこの「小寺文書」で始まるものです。全16回の引っ越しを始…