2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧
第21集の第11話は、廊下を歩く少年の「また、同じような一日だ...」という独白から始まっている。誰でも大抵そんなもんだと思うが、どうやら彼にはそれが辛いらしい。英語ではポリスの「King of Pain」の歌詞に、「The same old things as yesterday」という…
第21集の第11話は「仮面の告白」というタイトルで、言わずと知れた三島由紀夫の代表作から借用されている。この小説は遠い昔に読んだ記憶があるが、どんな筋だったか全く覚えていない。三島は何冊か読んだが、私はついに彼の良さが分からず、もうお金と時間…
木造りの塀が並ぶ道を一人歩くは少女時代のユキジ。第21集の185ページ目。背後に物音を聞いた彼女が振り返ると、血相かえてドンキーが走って来る。どうしたのと尋ねるユキジに、ドンキーはおっとり刀で引っさげてきたきた旗竿を預け、「これ、原っぱに持って…
第21集の178ページ目、鉄くずに囲まれた道をユキジとヨシツネが歩いている。「それで何? うまく言えなかったわけ?」とユキジ。ヨシツネは、おまえが道場を解散したみたいには上手くできないわと言い訳気味に話す。しかし解散の重さが違う。ユキジの道場は…
第21集173ページ目に出てくるヨシツネの秘密基地(ここまで堂々と建っているのに秘密かどうか...)は、第19集の最後にカンナとオッチョが訪問した小屋と同じであるが一か所違う。その時なかった白い旗が、今や高々と掲げてあるのだ。どうやら隊長は遠足隊を…
「過去と他人は変えられない。未来と自分は変えられる。」という自己啓発セミナーのうたい文句のようなフレーズで検索すると無数のサイトが出てくる。その多くに精神科医エリック・バーンの言葉と書いてある。私は産業カウンセラーという資格を持っていて、…
第21集の後半は、男の記憶力ってどうしてこういい加減なのというユキジの溜息が聞こえてきそうなエピソードが続く。なんせオッチョでさえ「よくおぼえてないな」という有様だ。その記憶の対象とは唯一つの昔のケンカ騒動なのだが、これがなかなか面白いので…
今回は少し前の場面に戻りたい。せっかくの感想文だから、できるだけ丁寧に読もうと思っており、それはもちろん悪いことではないのだけれど、時おり視野が狭すぎて、まさに「木を見て森を見ず」(ご参考まで、これは英語の諺です)の状態に陥ったまま気づか…
第1集第6話の「月に立つ旗」によると、1969年7月21日、アポロ11号の月面着陸成功に感激したドンキーは、神社の階段で胸を張り「俺達も月面に月を立てよう」と勇ましい計画を発表した。第6話の終わりのページで満月を眺めるカンナを背負いながらドンキーの通…
昭和文化月間のボウリング大会から神様とコイズミがガッツボウルに戻ってきた。コイズミ優勝の報告を神様から聞いたカンナは「すごいじゃない」と喜んでいる。カンナのこんな晴れ晴れとした笑顔はしばらく見たことがなかったし、これからもそんな場合ではな…
第21集の141ページ目、カンナたちが円盤の動向を調査・分析する場面が始まる。氷の女王一派は自由に野外活動ができるようになっている。カンナが投降したときの約束が守られているのか? 約束を守るような連中か。そもそも”ともだち”とカンナは友好裏に別れ…
第21集第8話は「あれだけが残る」という題名。ボウリング場でブツブツ文句を言っているコイズミと、なんとなく弱々しい神様のコンビが久々の登場である。今は「昭和文化月間」だそうで、ボウリングもどうやら昭和時代の文化とされているらしい。試合は「第3…
一般に予防接種というのは、ウィルスや細菌など危ない病原体の毒性を弱くしたものをワクチンと称して注射や経口で体内にねじこみ、人工的に抗体すなわちその病気に対する免疫力をこしらえて、本物の病原体に感染しても発病しないようにするという寸法である…
第21集の120ページでフクベエは火星移住計画が予言されたページを破り捨て、その次のページでは科学者らしき男二人に加えて、事情に通じていない男一人が道化役として登場する。道化は大きなスクリーンに映し出された「第一次調査船のクルー」が送ってきたと…
カプリコンというのは英語でやぎ座を意味するが、「Capricorn One」は昔の米英共作映画の題名であるとともに、このSF映画に出てくる有人火星ロケットの名でもある。今回は脱線ですが、一応、火星ネタです。若いころこの映画を見たときはコメディだと思って楽…
第21集の第7話は「つづきのよげんしょ」というタイトル。かつて病床のモンちゃんはユキジに「よげんの書」に続きがあったと述べたが、「しんよげんの書」にも、続きがあったのである。そしてこの第7話は「しんよげんの書」やその続きに書かれた予言と、関係…
第21集第6話の最後のあたり、高須が中谷に「ちゃんと理解しなきゃダメよ」と偉そうに語った後で、気持ち悪いシーンが出てくる。舞台は東京万博会場で、ニセモノ太陽の塔の内部。”ともだち”が一人で遊んでいる。彼の周囲には2015年に蝶野刑事が見たものと同様…
第21集の109ページ目。”ともだち”は「誰でもいいのよ」という暴論を披露した高須は、押し黙った万丈目に「あなたは理解できなかった。信じ切れなかったあなたの負け。」と言った。これが死刑の罪状であるが、わかりにくい。クーデターの罰ではないのか? い…
かつてフロイト派の心理学者の講演を聴いていたとき、戦争や飢餓のような極限状態である場合を除き、人が本心から殺そうと思う相手は家族だけだという話を聴いた。会場がどよめいたのを今でも覚えている。まさか、みなさんお心当たりがあったのではないでし…
第21集第6話の後半は、高須が口論のあげく万丈目を射殺する場面。人殺しのシーンは嫌いなのだが、権力がどういうふうに移行するのかというのは一時期、興味があったので、そういう観点から感想文を書こう。「一時期」と過去形で書く理由は、この国では何度、…
こんなこと書くと女の人たちに総スカンを食らうかもしれないけれど、実際問題としてお腹の子の父親が誰なのかを知っているのは母親だけである。大阪万博の前の年、種子島に宇宙センターが作られたとき、島にはまだ夜這いの風習が残っていて、当初の駐在員た…
高須の「おめでた」に接し、私もたまには生殖ということについて真面目に考えてみたくなりました。高須のお腹の中の子は誰か。私の結論から先に言うと、”ともだち”のクローン人間である。だが、せっかくの機会なのだから論証を急がず、今日明日の二回にわけ…
このブログは右の欄に「ページビュー」という表示があって、アクセスの累積数が随時、更新されている。毎日確認しているわけでもないが、どうやら一日で200から300ぐらい増える。中にはキー・ワードというワナにはまって来てしまった方もいらっしゃるだろう…
先日ピンク・レディーの思い出を書きながら、故郷静岡県出身の有名人を思い出そうとしたのだが、いかりや長介とか研ナオコとか「20世紀少年」にわずかにか関わりのある人ぐらいしか思い浮かばず、しかもみんな芸能人だ。教科書に載るような偉大な思想家や政…
1980年代に入ると私も大学生活の後半を迎えて成人にもなり、日本内外の政治経済社会を勉強しようと真面目に考えた。そこで朝日ジャーナルや東洋経済、小説以外の本など読み始めたのであるが、そんなときにフォークランド紛争は起きた。当時イギリスを率いて…
久々に登場する新宿の歌舞伎町教会。第21集の85ページ目。ただ一人、両手をしっかりと握りしめてカンナは何をしているのだろう。お祈りであろうか、それとも懺悔であろうか。かつて、「苦しいときの神頼み」なんてあてにならないと叫んでこの教会を飛び出し…
第21集第5話の始まり。題名は「宇宙人現る」。予言はついに的中したのか。そもそも、そんな予言はあったのだろうか。われわれは全て宇宙に住む人類であるから宇宙人であるが。子供の遊びも昭和の昔に戻ったようで、二人の男の子がキャッチ・ボールをしている…
話題が万博になった途端に元気が出たケンヂに蝶々君も驚いている。ケンヂによると万博とは夏休みが終わると閉店になってしまうので、夏休みの間に行くべく必死になるものなのだそうだ。日本中の子供が行っているのに、俺はどうしようと焦るものなのだ。実感…
第21集の第4話は、珍しくケンヂよりも蝶々君のほうが迫力がある。ケンヂが見当はずれなことばかり言うのでご立腹気味である。「東京行って、どうするかだ」とケンヂに言われて、さすがに刑事にしては温厚な蝶々君もつい怒鳴った。ケンヂはテロリスト扱いされ…
前回の続き。ビートルズのファースト・アルバム「ミート・ザ・ビートルズ」が録音されたのは1963年2月11日月曜日。私は2歳半で建国記念の日。かつて、ポピュラー・ソングは先ずシングルありきであり、アルバムは人気が出た歌手の福袋的な商品であったらしい…