焼夷弾  (第1204回)

昨日(2019年8月14日)は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑にお参りしました。毎年夏の恒例の行事です。先週末は研修など多忙で身動きが取れなかったのですが、個人事業はこういうとき、ある程度は自由が利きます。私は父方の伯父を戦死で喪っている。自分は戦後生まれな…

主戦場の続き  (第1203回)

油蝉が廊下にいる 前回のテーマ、映画「古戦場」の感想文を続けます。先ずはタイトルから話題にする。監督が日系アメリカ人ということもあってか、映画には公式に英語の題名もサブ・タイトル的に付いている。”The Main Battleground of the Comfort Women Is…

映画「主戦場」  (第1202回)

上野にて これからしばらくは、あまり愉快でない話題が続きますが、ご一読いただいた方はご容赦ください。八月は、そういう月なのだ。子供の頃は、セミとトンボと草っぱらの夏休みだったのに。子供のころからの映画ファンだが、映画館まで足を運ぶには相応の…

9月1日 いじめられた子供の転校  (第1200回)

サダキヨのことだ。「20世少年」の主役格の一人。ご存じない方のため概略をお伝えすると、映画では脇役になっているが、原作の漫画では重要な役割が与えられている。 サダキヨは、小学校5年生の夏休みに、友達と信じていたフクベエに大阪万博に一緒に行こう…

古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう (第1199回)

この長い名前のLPを、田舎のレコード屋で見たのは小学生のときだった。歌手の名前は知っていたけれど(何十分間も、人間なんてと歌う人だと小学校でも名が売れていた)、気軽にアルバムを買えるようなお金はないので(今も昔も)、変なタイトルだなと思った…

AKIRA  (第1198回)

かつて、このブログでも何度か話題にした漫画「AKIRA」と映画「ブレードランナー」には共通点がある。すでにネットでも出ているのでご承知の方も多いかと思うが、いずれも物語の時代設定が、2019年だ。近未来ものは、いつか時代が追い付く。特にSF的な作品…

お嫁にいけないと言っていた頃  (第1197回)

ユキジがそう言っていた。何度も繰り返して言うのですが、ユキジは(作者も)私より一学年上の同世代。言葉遣いから、ものの考え方まで、そっくりそのままの部分が多い。真面目な話題から始める。いまも話題の消費税、初めて導入されたのは私が二十代終わり…

日、没する国  (第1196回)

どうもこの国は調子が悪いなと感じ、ここニ三年、憲法の勉強をしたり、政治の話題を取り上げてみたりしたのだが、いまや深い諦念の底に沈んでいます。いま日本の政界や官界、経済界や言論界にいる中心的な層は、五十代・六十代が多く、つまり大雑把にいうと…

年金雑感  (第1195回)

老後に2千万円かかるというような政府の報告書が出たと騒ぎになっております。今回は昔話も含めた公的年金についての雑感です。社会人になったころですから、もう三十年以上前です。八十年代の前半で、もう高度成長は終わり、まだバブル景気は予想もしてい…

新しい年号  (第1194回)

新しい年号が「令和」に決まりました。早速、漢字転換候補に入っています。朝7時のニュース以外、滅多にテレビを見ない私も、今日は内勤日ともあって、昼前後は、つけっ放しのまま背中で聞いていました。追ってPCでは、ネットのニュースやSNSでお祭り騒ぎが…

確定申告の時期に  (第1193回)

前にも書きましたが、2011年3月11日、私は自宅事務所で、個人事業の経理の仕事をしていました。記憶では一日か二日前に、2010年の確定申告作業は終わり、その勢いで、2011年分の会計処理も一気に片付けようと、伝票やエクセルと格闘しておりました。 最初の…

幼稚園時代  (第1192回)

幼いころの思い出は少ない。実家は貧しいなりに、穏やかな家庭ではあったと思うが、父が病弱で知っているだけでも十数回、退職と再就職を繰り返し、合間は自宅療養だった。このため、祖父と母がパートで働き、祖母が孫の面倒にも駆り出され、というふうに慌…

本年  (第1191回)

本年もどうぞよろしくお願いいたします。ずっと体調を損なっていたので、なかなか更新もままならなかったのですが、ようやく風邪も治まって参りました。もう若くないなと実感いたします。実は新しいはてなブログの扱いにも慣れていない。 そういえば、われら…

お祖母さんの心意気  (第1190回)

今回は他のサイトに書いたものを、少し修正して再掲します。 いくさは、平和のためにせよと言ったのは、陸軍少将秋山好古。1904年、日露戦役の遼陽会戦で、秋山少将は騎兵と歩兵の混成部隊を率いることになったため、秋山支隊と命名されて、最左翼を担うこと…

ばんぱく ばんざい  (第1189回)

久しぶりに漫画の感想文の出番だ。いつまでもやってる万博なんてあるか、と遠藤ケンヂはあきれていたものだが、数十年ぶりに復活するという万博もあった。以下、大阪万博の関係者の方々におかれては、気分を害するかもしれないことを書きますので予めお断り…

女川の港  (第1188回)

ちょうど去年(2017年)の同じころ、11月下旬に、私は仙台湾の反対側にある名取川の河口付近から、牡鹿半島を遠望していた。このブログに金華山が見えたと書いた覚えがあるが、芭蕉や曾良の轍を踏んだかもしれない。ともあれ、土地鑑もないし遠かったので、…

日和山の秋  (第1187回)

11月14日は、前日無事に大川小学校方面への遠出を果たしたので、足もくたびれたし、石巻市街をゆっくり歩くことにした。地図で見ると、芭蕉と曾良が訪れたという名勝、日和山が徒歩で行けそうな範囲にあるので、午前中はその地を目指す。 まずは、前日の新北…

風にもまけず  (第1186回)

3時間の歩きで、よれよれになった。体力を消耗したというより、足が痛くなった。これでは、さらに3時間もの復路を歩けないと思い、残念だったが、滞在時間を時刻表に合わせて短縮し、またしても住民バスのお世話になることに決めた。 今回に限らず遠出すると…

大川小学校に向かう  (第1185回)

前回の続きです。私にとって天災の恐ろしさの度合いは、自然科学的な数値で表させるものと、人的被害という数量だけの問題ではない要素との組み合わせになる。例えば北極のような誰もいないところで、どれほどの大地震があったとしても、前者の学術的な関心…

北上川  (第1184回)

私は車を持っていない。バイクの免許はない。もう20年以上、レンタカーも使っていない。子供のころから近視と乱視がひどく、いまは老眼による目の疲れやすさも加わった。ドライブを楽しむ体力も落ちてきて、東京にいる限りは、公私ともに車は不要だから、も…

石巻  (第1183回)

何度かここに書いてきたように、年に一回の割合で、東日本大震災の被災地を訪れています。ボランティア活動などするでもなく、ただ歩き回り、飲み食いし、その記録を書き残している。 私は地震学者でもないし、原発関係者でもない。災害の専門家でもないし、…

ポール・マッカートニー  (第1182回)

去る10月31日の夜、東京ドームに行ってきました。息子にチケットをプレゼントさせるような歳になったか。この日、前週からの風邪が治り切っておらず、しかも当日の午後に仕事が集中したため、身体がしんどかった。 席に着いたのは、開演時刻のちょっと前。近…

またしても自己責任論か  (第1181回)

ずいぶん前にも、イラクかどこかの人質解放問題で巻き起こった自己責任論に対しここで反論したが、再びシリアでの同様の件で、賛否両論かまびすしい様子で、うんざりしている。そもそも、自己責任って何だ。自分で蒔いた種は、自分で刈り取れというような、…

秋の写真集(第1180回)

ここしばらく公私ともに忙しく、体調もすぐれなくて、なかなか更新できないというのも、寂しいものです。こういうときは、写真を飾ろう。この9月から10月にかけて、近所で撮影したものです。最初の一枚は、不忍池から上野公園をのぞき見したもの(済みません…

わたしはラーメンか  (第1179回)

本日(9月1日)は防災の日であります。以下、書き記すことの殆どは、かつてここで書いたことがある話題ですが、天災が忘れたころにやって来ないようにするためのリフレインです。 明治生まれの母方の祖父は、関東大震災のことを「こないだの地震」と呼んでお…

この世界の片隅に 【後半】  (第1178回)

今朝のニュースでやっておりましたが、戦争を語り継ぐにも、おどろおどろしい写真や映像ばかりでは、これからの世代は目を背けてしまうだけではないだろうかと、いろいろ工夫をしているお方もいるらしい。私もそう思う。戦争や公害の写真集が小学校の図書館…

この世界の片隅に 【前半】  (第1177回)

ずいぶん前に評判になった作品ですし、TVドラマも始まったらしいというので、掲題のDVDをレンタルで観ました。ここで話題にするために、ひどい誤解がないよう二回みました。ちなみに、原作の漫画は読んでいません。いつもどおり、書きたい放題に感想を書きま…

原爆投下 黙殺された極秘情報  (第1176回)

鎮魂の八月、今年は殊の外、暑い。疲弊した国民に敗戦が伝わった日は、好天のところが多かったようで、かしましい蝉の声が聞こる映画などをよくみる。 その一年前、私の伯父らは、愚劣な作戦でマリアナ諸島に送り出された。今に至るも伯父の遺骨も遺品も目撃…

奄美紀行 その6・最終(アオウミガメ) (第1175回)

奄美大島の背が立つ海辺で、ハコフグを追いかけていて振り切られ、あきらめて振り向いたらカメがいた。水の中では、ものが大きく見えるものですが、それにしても自分と同じくらいの大きさにみえて驚いた。これなら浦島太郎でも乗れる。体長は1メートルくらい…

奄美紀行 その5(海の中) (第1174回)

竜宮城に来てみれば、絵にも描けない美しさ。赤いハイビスカスと、青のルリスズメダイを見ると、歓迎されているような気分になる。以下、2018年7月14日・15日、奄美大島の沿岸にて撮影しました。 なぜかいつもペアルックのツノダシです。今回は台風の直後で…