おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

2022-01-01から1年間の記事一覧

今年の被災地訪問(2の2) (第1255回)

前回の続きです。本年(2022年)は、前回のいわき市以外にも、福島と宮城の二か所に別件で出かけた際、震災関連の施設を見たり、お話しを伺ったりする機会がありましたので、本日はその二件についての記録です。せっかくの機会なので、上記の「別件」に関し…

今年の被災地訪問(2の1) (第1254回)

2011年3月11日に始まった東日本大震災のあと、年に一回、被災地を訪ねることにした。本年で12年目になる。甚大な地震・津波被害と原発事故の現場である東北三県のみならず、北関東や中越地震の被災地に行ったこともあった。目的はボランティア活動でもなく、…

NHKの番組改編  (第1253回)

前回の続き。憲法および放送法を巡る疑惑の一例。疑惑と書いたのは、一番肝心な部分が、例のごとく密室で行われた模様であり、「言った言わない」のまま闇に落ちた。この十数年後、日本の政権与党と大手マスメディアが、如何に変質したことか。いまネットの…

言論の自由  (第1252回)

前回までは、別ブログ「憲法と社会」の過去記事を自分でリブログしていました。今回からはリアル・タイムですので別途カテゴリーをつくりましたが、内容は継続します。基本は憲法および関連法規の自習であり、時には時事の話題に及びます。今回は放送法関係…

「憲法と社会」 再掲の終わり  (第1251回)

前回をもちまして、2016年から書いてきた以下の別ブログ「憲法と社会」の、本サイトへの再掲を終了しました。これからは、別名のカテゴリーで同じ趣旨の記事をつづります。constitution.hatenablog.com 上記のブログを2016年に始めた一因は、この国の政治経…

オリンピック  (第1250回)

今回は読んだ人が不愉快になるおそれが大きいので、最初にお断りしておきます。その理由は二つあります。(1)昨年(2021年)に行われた「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」(以下、「オリパラ」と略す)の開催に私は反対しました。今もやる…

更新再開  (第1249回)

もう4か月以上も更新が滞っておりました。この間に私は自分の健康状態と老化、実家の事情、コロナ禍の影響などが重なり、収入を伴う業務の契約が先月で全て終了しました。いま61歳です。まだ働きたいし、生活のこと老後のことを考えると、また仕事を探さなけ…

期日前投票  (第1248回)

かつて駐在員として長期滞在していたカンボジア国で、終わりつつある内戦を祝うかのような国政選挙が、何十年かぶりに行われた。1990年代の終わりごろだったと思う。 投票率は99%を超えた。識字率が低かったので、投票用紙は候補者の顔写真だったか、サッカ…

憲法改正  (第1247回)

このブログほど読まれていないブログもないかもしれない。書き手が怠慢だからだが、そうも言っていられなくなった。誰が総理大臣をやってもダメな国になって幾歳月、またも人が変わった。党人事と組閣が終わったそうそうに解散するそうで、誰が頼もしく思う…

口の利き方  (第1246回)

本ブログを再開すると言っておきながら、なかなか先に進みません。少しごたごたしておりました。ケガをして9針縫って、全治6か月の静養中です。 そうやって騒いでいるうちに、オリンピックは強行されそうな雰囲気になり、ここ東京では何度目かの感染拡大期…

再開の予定  (第1245回)

このブログは、しばらくの間、更新していませんでした。主な理由は、他のブログを毎日のように更新していたので、記事の入力はもちろん、書くべき内容を考えたり、そのための読書ほか情報収集をする余裕が無かったからです。時間も体力も。そもそも、このブ…

このブログの終わりと引き継ぎ  (第1444回)

2016年7月に、それまで別のブログで書いていた「憲法」というカテゴリーを独立させて、この「憲法と社会」という単独のブログを始めました。それまでの経緯や、その時の心境は本カテゴリーの初回で書いたとおりです。少しばかり繰り返せば、かねがね生まれて…

田中正造の最後の演説  (第1943回)

今回は引用だけで終わります。出典は国立国会図書館蔵、「田中正造之生涯」。明治三十四年、第十六回帝国議会。日露戦争前夜。 (おわり)

ひと一人の命  (第1942回)

昨日(2020年3月18日)は、朝一番の急ぎの仕事を片付けてから、コンビニまで歩いて、久しぶりに週刊文春を買ってきた。わざわざ買いに行ったのは、東日本大震災のとき以来ではないかと思う。財務省の醜聞の記事をすぐに読みたかったからだ。このブログは、最…

抑止力  (第1941回)

九条で国防はできないと騒ぐ、脳みそが不調な人たちには困ったものです。確かに第九条だけが文書で存在しても、現実にミサイルを飛ばしてくるような国が近くにある以上、必ず国を防げるという保証はない。かといって、憲法に自衛隊を明記すれば防げるという…

国民投票法の改正案  (第1940回)

与党・内閣がこの有様では、野党もさぞかし忙しかろう。それでも、もっと頑張っていただきたい課題がある。掲題の国民投票法の改正案についてです。今国会(本年12月9日までの臨時国会)で可決・成立するか否かの瀬戸際にある。所要日数があとわずかなのだ。…

男系男子  (第1939回)

今回は全くの私見でございまして、学術的な根拠のようなものは無い。直観に過ぎません。でも熟慮する前に、忘れないようメモします。一部の偏屈な右翼が極度にこだわる天皇制の男系男子、あれは何事でしょうか。熱意というより、執着と呼ぶべし。 日本会議や…

理想  (第1938回)

日本国憲法の前文には、「崇高な理想」という語句が二回出てくる。前後を含めて該当箇所のみ引用すると、先ず第二段落の「平和主義」といわれている箇所にある「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚する」。もう…

ロビンソン・クルソオ  (第1937回)

今回は文章の紹介なので、簡潔に参ります。いつもお世話になっている「青空文庫」さんの宝庫より、鴎外森林太郎の作品。翻訳した「ロビンソン・クルソオ」の序文で、副題は「序に代ふる会話」。百年以上前のものだが、進歩ないのね日本人。森林太郎 ロビンソ…

障碍  (第1936回)

アクセス数を見ると、このカテゴリーは世界で一番読まれていないブログなのかもしれない。何の宣伝もしていないし、キャッチーなキーワードを散りばめている訳でもないから、偶然、検索でヒットされる確率も低い。 問題は、それでも通算で千件単位のPVがあり…

9月1日 いじめられた子供の転校 (第1935回)

サダキヨのことだ。「20世少年」の主役格の一人。ご存じない方のため概略をお伝えすると、映画では脇役になっているが、原作の漫画では重要な役割が与えられている。 サダキヨは、小学校5年生の夏休みに、友達と信じていたフクベエに大阪万博に一緒に行こう…

緊急事態の徴兵制度  (第1934回)

仮に今の改憲案が現実のものとなって憲法が改正されたら、そして私が内閣総理大臣なら、名称は何であれ、徴兵の法制度をつくる。政令で(閣議決定で)できる。もちろんまだ軍隊はないから、自国民を強制的に自衛隊員にできる法律をつくろう。集団的自衛権を…

投票率  (第1933回)

昨日(2019年7月21日)の参議院議員選挙の結果が出そろいました。昨日の日曜日、昼過ぎにいつもの投票所である小学校に参りましたが、雨は降っていなかったのに人影まばらで、廊下に掲示してある投票率の途中経過も今一つ。今回の当方の関心は憲法改正が主で…

参院選  (第1932回)

もう次の週末に参院選の投票日が迫っている。今回ここで私が言いたいことは、生前の菅原文太が東日本大震災のあとに、何度も語っていた言葉を借りるとすれば、若い奴は選挙に行けという趣旨です。若い奴の皆さまにおかれては、千と千尋の釜爺の声と言った方…

新年号  (第1931回)

【リブログに際しての補足】 今回より2019年の記事の再掲です。 前回以降しばらく、体調不良や業務の集中が続き、更新が遅れてしまいました。もう一度、前文を読み直す必要があります。以下は、それに先立ち別のところに書いた文章ですが、憲法やその前文に…

前文をもう一度 (第1930回)

すでに、ネットをみていると、みなさん相当、比較検討の作業や発言をしており、どちらに寄るかは問わず、活発な論争になりそうで期待も膨らみます。結党以来の悲願であり、選挙公約に挙げた以上、失敗したら解党する覚悟でしょうね。 今回は先ず、これから利…

統計問題とアベノミクス  (第1929回)

ときどき念のため書いておりますが、私は法律家ではありませんし、どちらかというと政治にはあまり興味がないほうだと思います。それでも近年、報道やネットから入って来る情報がキナ臭くなっており、有権者の責務として最低限のことは知っていなければなら…

辛酸  (第1928回)

前回はウィキペディアの注意点に触れましたが、アマゾン社の「カスタマー・レビュー」も、酷いのが少なくない。本当に本好きで買って読んだのか(カスタマーなのか)、あるいは、レビューというより単なる悪口雑言なのではないか、というのをよく見る。 私に…

安直にWikipediaを信ずるべからず  (第1927回)

ウィキペディアは便利です。私も公私を問わず、毎日のように使っている。特に単発の事実をすぐ知りたいとき、例えば信長の生まれた年とか、どこかの国の首都の名前とかを調べるには本当に使いやすい。 だが、単純事実関係でも意外と誤りが多いうえに、歴史や…

人口政策確立要綱  (第1926回)

本稿では、2012年に自民党が決定したという「日本国憲法改正草案」を、いまの憲法と比べながら読んで参りました。今年(2019年中)に、国会での動議から国民投票まで推し進める計画だという報道を耳にしておりますが、その具体的内容は相変わらず曖昧模糊と…