20世紀戦争

焼夷弾  (第1204回)

昨日(2019年8月14日)は、千鳥ヶ淵戦没者墓苑にお参りしました。毎年夏の恒例の行事です。先週末は研修など多忙で身動きが取れなかったのですが、個人事業はこういうとき、ある程度は自由が利きます。私は父方の伯父を戦死で喪っている。自分は戦後生まれな…

主戦場の続き  (第1203回)

油蝉が廊下にいる 前回のテーマ、映画「古戦場」の感想文を続けます。先ずはタイトルから話題にする。監督が日系アメリカ人ということもあってか、映画には公式に英語の題名もサブ・タイトル的に付いている。”The Main Battleground of the Comfort Women Is…

映画「主戦場」  (第1202回)

上野にて これからしばらくは、あまり愉快でない話題が続きますが、ご一読いただいた方はご容赦ください。八月は、そういう月なのだ。子供の頃は、セミとトンボと草っぱらの夏休みだったのに。子供のころからの映画ファンだが、映画館まで足を運ぶには相応の…

新しい年号  (第1194回)

新しい年号が「令和」に決まりました。早速、漢字転換候補に入っています。朝7時のニュース以外、滅多にテレビを見ない私も、今日は内勤日ともあって、昼前後は、つけっ放しのまま背中で聞いていました。追ってPCでは、ネットのニュースやSNSでお祭り騒ぎが…

お祖母さんの心意気  (第1190回)

今回は他のサイトに書いたものを、少し修正して再掲します。 いくさは、平和のためにせよと言ったのは、陸軍少将秋山好古。1904年、日露戦役の遼陽会戦で、秋山少将は騎兵と歩兵の混成部隊を率いることになったため、秋山支隊と命名されて、最左翼を担うこと…

この世界の片隅に 【後半】  (第1178回)

今朝のニュースでやっておりましたが、戦争を語り継ぐにも、おどろおどろしい写真や映像ばかりでは、これからの世代は目を背けてしまうだけではないだろうかと、いろいろ工夫をしているお方もいるらしい。私もそう思う。戦争や公害の写真集が小学校の図書館…

この世界の片隅に 【前半】  (第1177回)

ずいぶん前に評判になった作品ですし、TVドラマも始まったらしいというので、掲題のDVDをレンタルで観ました。ここで話題にするために、ひどい誤解がないよう二回みました。ちなみに、原作の漫画は読んでいません。いつもどおり、書きたい放題に感想を書きま…

原爆投下 黙殺された極秘情報  (第1176回)

鎮魂の八月、今年は殊の外、暑い。疲弊した国民に敗戦が伝わった日は、好天のところが多かったようで、かしましい蝉の声が聞こる映画などをよくみる。 その一年前、私の伯父らは、愚劣な作戦でマリアナ諸島に送り出された。今に至るも伯父の遺骨も遺品も目撃…

正岡子規と明治憲法  (第1156回)

本日は憲法記念日です。おかげで休める。この連休はやることがあるので働いているのだが、今朝の東京は嵐だったので、休む。ひとは今日、いまの憲法について語るのだろうが、つむじ曲がりなので、明治憲法を話題に選びます。 正岡子規は、いまの拙宅のそばに…

みどりの日 昭和の日  (第1155回)

先回で硫黄島から離れると書いたのだが、映画の話題に積み残しがありました。今日は祝日だ。若人よ、かつてゴールデン・ウィークは、たいてい飛び石連休だったのだ。それが、すっかり、飛び石連休は死語になった。ゴールデン・ウイークも危うい。テレビも新…

攻撃は最大の防御なり  (第1154回)

今回で硫黄島の戦いに関する二つの映画の感想文を終える。この「攻撃は最大の防御なり」という格言は子供のころから知っていたのだが、単純に「防御より攻撃のほうが重要だ」と信じておりました。田舎の小僧がスポーツを見れば、ボクシングも野球も相撲もサ…

硫黄島  (第1153回)

前回の続き。また、取り留めもない感想文。クリント・イーストウッドとスティーブン・スピルバーグの映画、「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」が登場したとき、私は後者のタイトルにある「Iwo Jima」とい表記に何となく違和感を覚えた。 硫黄島の名…

戦場の旗  (第1152回)

1995年にアメリカ海兵隊が発表した「硫黄島の米国海兵隊 その戦闘および国旗掲揚」という資料(のち一部改編)は、そのプロローグにおいて、敵将の訓示を掲載するという風変わりな書き出しになっている。大意、「我等、身を挺し全力を奮いて島を守り抜かんと…

グラン・トリノ 【後半】  (第1150回)

前回からの続きです。そんなことを思い出しながら映画を楽しむのだが、やがて変事が起きた。しつこく付きまとうギャングに腹を立てたコワルスキー老は、そのうちの一人に、「これ以上、タオに手を出すな」と警告したのだが、寄る年波のくせに手を出して、こ…

グラン・トリノ 【前半】  (第1149回)

2008年公開のアメリカ映画。クリント・イーストウッド監督・製作・主演。最初に、上映されたころ観て、最近、三度目を観た。登場する神父さんが何度か口にする「生と死」についての映画だ。未見の方は、先に映画をご覧になることをお勧めします。 私の人生も…

風化  (第1148回)

毎年この時期になると、東日本大震災に関連する報道が増える。今年は単なる気のせいなのかもしれないが、風化という言葉をよく耳にしているような感じがする。たぶん自分に言われているような気がするからだろう。 これでもまだ、震災でいえば阪神・淡路や熊…

花蓮  (第1146回)

初めて見たとき、なんて綺麗な地名だと思った。うろ覚えだが現地ではファーリェンというような発音だった記憶がある。2007年に台湾旅行に行った。そのとき三泊のうち二日が台北の泊りで、一日だけ花蓮に宿泊した。先日(2018年2月6日)、大きな地震で被害が…

オリンピックのボイコット  (第1145回)

ボイコットという言葉も当節、聞かなくなった。意図的なドタキャンみたいなものか。今どき、オリンピックをボイコットしよう言ったら大炎上するに違いない。幸い、下手の横好きでスポーツもオリンピックも好きだから、今回も楽しみにしている。 日本もかつて…

大相撲  (第1140回)

物心ついて初めに覚えたスポーツが大相撲だ。あれをスポーツと呼ぶならば。同居していた父方の祖父が大相撲とプロ野球のファンで、よく一緒にテレビで観ていたものです。野球と比べて、相撲はルールがシンプルだから子供でも楽しめる。 どういうふうに楽しん…

シン・レッド・ライン  (第1139回)

前回に続き、映画の感想文です。この原作の本は、まだ読んでいない。読めばわかるかもしれないが、タイトルの意味が分からない。レッド・ラインをネットで調べたら、浜崎あゆみさんの楽曲が出てきた。英和辞典では、越えてはならない一線。芸能人や政治家の…

我等の生涯の最良の年  (第1138回)

2017年も残りあと僅かとなりました。本年は、その前の年に亡き伯父の戸籍や軍隊の記録が見つかったのを機に、結婚したばかりの彼が戦死したマリアナのテニアン島に旅行に行ったり、関連の調べ事をしたりで、戦争のことを考えることが多かった年です。与党と…

1970年代  (第1137回)

漫画「20世紀少年」は、主人公が大阪万博に行けず、祭りのあとが来てから悲劇が始まる。私の実感も、個人的なことを含め、70年代の特に前半は世相が暗かったという印象がある。 祖父が他界し1971年に自宅が引っ越したため、それまで近所に十人以上いた幼馴染…

永遠の0 【後半】  (第1121回)

前回の続き。これから好き勝手なことを書きますが、判断材料のほとんどは小説に書かれている事柄。また、神風特攻隊が一人残らず志願制だったのかどうか知らないが、物語ではそういう設定になっているので、その建前に従う。実際、上官の無理を断って、激戦…

永遠の0 【前半】  (第1120回)

この小説を買ったときのことは覚えている。講談社文庫の奥付が2013年となっている。作者の百田尚樹氏というお方が、本屋大賞というものを受賞したというので好奇心を持ち、そのころちょうど、出張か旅行で厚めの文庫本を買いたいなと思ったときに、駅の売店…

終戦記念日  (第1118回)

戦争の話題を続け過ぎて、正直なところ疲労して参りました。今回で一区切りの予定です。本日8月15日は終戦記念日。別のブログかSNSだったかもしれませんが、かつて私は終戦記念日ではなくて、「敗戦記念日」だろうと書きました。 これは別に自虐ではございま…

風立ちぬ  (第1117回)

確かスタジオジブリのアニメ映画を、リアル・タイムで観たのは「カリオストロの城」が最初で最後。今回もレンタルでDVDを借り、宮崎駿監督の「風立ちぬ」を今更ながら初めて観ました。 堀辰雄の小説「風立ちぬ」は遠い昔の高校時代、図書館で借りて読んだ覚…

平和に出番を  (第1116回)

ジョン・レノンの生没年は、私の生まれ年と20年ずつ違うので覚えやすい。彼は1940年に生まれ、1980年にこの世を去った。私はその中間点の1960年生まれ。中学生になってビートルズを聴き始めたころ、彼らはすでに解散してソロ活動に移っていた。 あのころのジ…

長崎の雨  (第1115回)

前回の続きです。広島で友人と合流して山陽新幹線に乗り、博多で降りて最初に見物に出かけたのが大宰府の天満宮。今週の台風も含め、今年の九州や四国は集中豪雨で大変な被害にお遭いですが、この1982年7月の四国九州旅行も雨が多かった。 四国で野宿した夜…

近鉄と広島  (第1114回)

近鉄バファロウズのファンだった。田舎の野球小僧のころは、ご多聞に漏れず巨人ファンだったのだが、思春期にグレて近鉄に鞍替えした。いま覚えている理由らしい理由といえば、万年最下位クラスだったチームが、西本監督を迎えて、強くなり始めたころだった…

言いたいことは今のうちに  (第1110回)

先日、長いこと観よう観ようと思いながら、20年も経ってしまった映画「エネミー・オブ・アメリカ」をレンタルで観た。アメリカの外敵なんて、世界中にいるから珍しくも何ともないのだが、この映画のエネミーはそうではない。 原題は「Enemy of the State」、…