おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

「20世紀少年」を読む

Consider this.  (第928回)

そんなことは去年までは全く無かったのに、今年に入ってから稀にですが、「ブログ、読んでます」と声をかけられる事件が発生して弱っている。もちろん、実名で書いているし、これだけ各時代のキーワードや固有名詞を書き入れているから、文章量が増えればい…

不必要  (第927回)

本日も雑談です。最近あまり「不必要」という言葉を聴かなくなったような気がする。単なる気のせいだろうか。むかしは不要や不用という言葉よりも、不必要のほうが一般的だったような覚えがある。日本語はどんどん短くなっていく。話し言葉・書き言葉から、…

悪の大魔王  (第926回)

春が来た。季節の変わり目に弱いので、先週カゼを引き寝込んでいた間、久しぶりに漫画も含めて読書を楽しみました。そこで早速、感想文ですが、今回も何の結論も出ない単なる思案です。 この漫画には「悪の大魔王」と呼ばれた者が二人、出てくる。いずれも言…

ラーメン大好き小池さん  (第925回)

たまには昔のように、のんびり漫画の感想文を書いてみたくなった。この作品にはご存じのように、藤子不二雄の影響が随所にみられる。何より、ハットリ君。登場人物ではウジコウジオ氏。「せぇるすまん」もそうかもしれないと考えた。ただし、アタッシュケー…

夢  (第924回)

これからは文章を短くしようと思う。あまり老眼によくないし、時間も体力も限りが出て来た。早速、本題に入る。もう数週間前になるが、若い人たちと雑談をしていたとき、ちょうどそのころ賛否両論を呼んでいたらしいお笑い芸人か誰かの発言が話題になった。…

あれから20年  (第923回)

今日は長閑に桜の写真などで始めるのだが、春に浮かれているのではなくて、話題があまり明るくないため中和剤みたいに花を散りばめてみる。今年の東京は気候のせいか、それとも私が鈍かっただけなのか、あっという間に桜が咲いて、すぐに散り始めている感じ…

あれこれ  (20世紀少年 第922回)

どういう訳か、この二月三月は去年からの業務が長引き、さらに新しい仕事が複数始まったため、えらく忙しくなってしまった。去年までこのブログを書いていたころは、ずいぶんとこれが気分転換になっていたのだが、あまりに働きづめというのも心身の健康に良…

今日は少しだけ (20世紀少年 第921回)

本日は3月11日。何のご縁か東北での仕事を頂戴し、山形まで日帰り出張をしてまいりました。山形といえば山形のおばあちゃん。それはともあれ、今朝の東京は雲一つない快晴で春めいておりましたが、さすがは北国、当地ではサラサラの雪が降っていました。さす…

Nobody calls me "Chicken".  (20世紀少年 第920回)

このブログも映画一般の感想文みたいになってきた。ともあれ、昨日は書き切れなかったので「Back to the Future」の続き。今回のタイトルはマーティを怒らすと、相手または本人が怖い目に遭うという際の、前触れ口上である。日本でもずいぶん流行った。チキ…

Back to the Past  (20世紀少年 第919回)

今年の正月、就職活動を始める家族にネクタイを買うため、久しぶりにデパートの紳士服売り場に出かけた。そこで昔懐かしいブランド名を見ました。懐かしいといっても今はもうないという意味ではなくて、若い頃このブランドとジェフリー・ビーンズのネクタイ…

みんな家に帰ろう 誰にも邪魔させない (20世紀少年 第918回)

正岡子規の随筆、「松蘿玉液」(「しょうらぎょくえき」、墨の銘柄)に、こういう一文がある。「批評の標準が道理の上より来たらずして、感情の上より来るは珍しきことに非ず」(送り仮名など少々、改変)。 これに続く文章を読めば、ここで子規のいう「批評…

テロリスト  (20世紀少年 第917回)

悲惨な事件が起きた。小欄は私の気分転換のためというのが一番の目的なので、得てして不愉快な思いをするややこしい時事問題はできるだけ避けてきたのだが、テロリストと呼ばれた男が主人公の漫画について延々と感想文を書いてきて、ここで逃げるのは何だか…

恥の大みそか  (20世紀少年 第916回)

できれば今年の第一回ぐらい明るく楽しい話題を選びたかったのですが、そう思い通りにもいかないのは仕方が無い。せっかくの日曜日、久しぶりに時間ができて、話題は紅白歌合戦。この正月、親戚が10人ほど集まってお寿司を頂いていた昼飯の席上、今回の紅白…

ホームレスの大みそか (20世紀少年 第915回)

愛読者諸賢におかれましては、せっかくの年の瀬に何だこのタイトルはなどと心の狭いことは仰るまいと思って選びました。漫画では今日から明日にかけて、秘密基地の仲間は忙しい。 しかし、20世紀の終わりに彼らを救い、ケンヂにいろんなことを教えてくれたと…

やな年になるぞと神様は言うけれど (20世紀少年  第914回)

ここ数か月間、精神的・時間的な余裕もなく働き続けてきた仕事は、とうとう年越しになった。とはいえ年内の作業は終えたので、久しぶりにブログを書き申す。この国の報道機関は、年末になると記事のネタも底をついて、その年に亡くなった方々の特集を組むの…

”ともだち”は重力に縛られない  (20世紀少年 第913回)

ということらしい。どうやら小学校の理科室以来、宙に浮くのが好きなようだ。何とかと煙は高いところが好きなのだ。もっとも本当は縛られているらしく、嘘つきも同様に健在らしい。 しかも、同じころ我が国では現実に座ったまま宙に浮く教祖がいたようなので…

ばんぱく ばんざい  (20世紀少年 第912回)

どうだ。先週、万博で有名な大阪に行ってきました。駅舎を出るとお好み焼きの匂いに、串焼き屋の看板。一泊二日の出張で用事が二件あったのだが、両件は少し間が空いていたので、少し足を延ばして万博記念公園に参りました。二十年ぶりぐらいで太陽の塔も見…

シャイニング  (20世紀少年 第911回)

お久しぶりです。長いこと投稿していなかったので、このブロガーは他界したのではないかと思われていたかもしれない。生きてはいるのだが、独立開業以来、他に比べ得る時期もないくらい今年の夏から秋にかけては忙しく、9月上旬に宮古島に旅行して以来、終日…

明治百年 昭和百年  (20世紀少年 第910回)

少し前に雑誌を読んでいたら、明治百周年なるものを取り上げた記事があった。仮にそのまま明治が続いていたら、明治100年は西暦でいうと1968年にあたる。ケンヂたちは小学校3年生、私は2年生。(訂正:1968年は満100周年記念。年号が続いていたと仮定すると…

おまけ  (20世紀少年 第909回)

感想文らしきものは前回で書き終えたのですが、若干、言い洩らしたなと感じたことを追記します。両方を観た方はご存じのように、この映画は劇場公開時の約2時間のヴァージョンと、その後に監督が大幅に追加延長した約3時間のヴァージョンがある。今回、私が…

過去のおわり  (20世紀少年 第908回)

前々回と前回の続き。アルフレードの葬儀に参加したトトを迎えた村の人々の反応が興味深い。男たちは穏やかに黙って彼と目を合わせるばかり。他方でトトの母親や、アルフレードの妻のアンナおばさんや、エレナは堰を切ったようにトトを語り、アルフレードを…

次の館長 最後の夜  (20世紀少年 第907回)

前回の続き。神父さんの後任の映画館長には、ナポリから来た男が就任した。まさかの火事で、シネマ・パラダイスは焼け落ちてしまう。直前まで映写技師の好意により、屋外の急設スクリーンで映画を楽しんでいた群衆は、炎と煙に恐れをなして恩人を置いたまま…

A Day in the Paradise  (20世紀少年 第906回)

もう二年も前になる。カンナが鳴浜町に向かうくだりで、映画「ニュー・シネマ・パラダイス」を引き合いに出した。その後、同映画の愛好者でもあられる●ンヂ様より度重なるコメントを頂戴したこともあり、もう一度観て、もう一度書きたくなった。これから三回…

ユーキとムボーについて  (20世紀少年 第905回)

こういうことを言うのは私だけかもしれないが、少年時代のヤン坊とマー坊の笑顔はけっこう可愛い。もちろん充分にくたらしいが、陰険な顔立ちではない。弱い者だけをいじめる訳でもない。 正義の味方を志したケンヂではあったが、当面は双子に歯が立たないた…

しばらくブログを休んでおります

生きておりますが、夏バテと急ぎで大型の仕事が重なっており、他の仕事をお断りしたり、先延ばしにしたりと対応に追われています。 夏バテのほうは、なぜか今年の東京は9月に入って涼しい日が大半であるため、ようやく落ち着いて参りました。このまま大人し…

脇役  (20世紀少年 第904回)

今日は映画の脇役を演じた役者さんたちについての雑談。すでに話題にした主役級の俳優は、今回は省きます。それにしても、ずいぶん似ている人やら、意外な人やら頑張って集めたものだ。予算手当も日程調整も大変だったろうなと先ずは裏方さんに御礼。 比較的…

自作自演 (20世紀少年 第903回)

1960年代前半にビートルズやストーンズやボブ・ディランらが群がり出て、作詞・作曲・演奏・歌唱を全部、自分(たち)でやるというスタイルが流行り、定着した。日本でもフォークやロックの草分け的な大先輩や、グル―プ・サウンズからニュー・ミュージック(…

ケンヂおじちゃんの誕生日  (20世紀少年 第902回)

今日も雑談。8月20日はケンヂおじちゃんの誕生日。漫画の中の2014年8月20日の東京は異常な寒波に襲われて、当日おじちゃんが消え去った新宿に七龍のラーメンをお供えにでかけたカンナは冬服であった。 服装については、ともだち歴3年の同じ日に武装蜂起改め…

小道具 (20世紀少年 第901回)

今の仕事が一段落したら甲子園まで母校の応援に行こうと思っていたのだが、仕事の腕が悪くてその前に敗退してしまった。一点差の好試合だったが、やはり校歌を聴きたかったので残念。ともあれ後輩の野球部員たち、よく戦った。よくここまで来た。 今日も甲子…

エボラ出血熱のことなど  (20世紀少年 第899回)

3年くらい前にこのブログでエボラ出血熱のことについて書いた覚えがある。ウィルス性の伝染病で、文字どおり出血して死に至る病である。これが”ともだち”の全身から血が出る何とやらのモデルになったのではないかと書いた。1995年ごろ本や映画にもなった。 …