おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

謹賀新年  (第1392回)

【リブログに際しての追記】 現在このブログでは、数年前にアップした記事を再連載しています。今回から2018年の書き込みに進みます。


 新年あけましておめでとうございます。今年は国政選挙がない見込みだと新聞に書いてありました。政治問題が山積しておりますから、本年はその解決や議論に集中してくださるよう選良の皆さま方にお願い申し上げます。

 先月中旬の少し古い話になりますが、首相が「内外情勢調査会全国懇談会」というところで、12月19日に講演をしたという発言内容が、首相官邸のサイトに載っています。すでに報道がありました。こういう箇所(引用は青字)を含んでいたためのようです。適宜、改行します。この前後は直接、憲法とは関連なさそうなので省略。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2017/1219naigai.html (首相官邸サイト)


 2020年までの3年間、生産性革命と人づくり革命により、人材、設備への投資を大胆に促し、日本経済の生産性を飛躍的に向上させます。オリンピック・パラリンピックが開催される2020年、日本が大きく生まれ変わる年にするきっかけとしたい。

 新しい時代の幕開けに向けた機運が高まる時期であるからこそ、憲法について議論を深め、国のかたち、在り方を大いに論じるべきだと思っています。
 こうお話しすると、2020年までに憲法を改正するのかとか、中身よりも改正したいだけではないかという声を頂きます。今年5月の私の発言は、それまで停滞していた憲法の議論を後押しするために一石を投じたものです。

 ただ、その石が余りにも大きすぎてその後が大変でしたが、私の発言によって、党内の議論が格段に活性化したのは間違いない事実だと思っています。もとよりスケジュールありきではありません。憲法を改正するかどうか、する場合にどこを改正するのかは、国民投票で国民の皆様が決められます。与党、野党の別を問わず、それぞれの党がそれぞれの意見、具体的な案を持ち寄って、憲法審査会の静かな環境の下で議論を深めていただければと思っています。

 繰り返しになりますが、憲法の場合は、最後に決まるのは国民投票によって決まる。正に国民の皆さんが決めるのが憲法であります。一般の法律については衆議院参議院過半数を得ればそこで終結をしますが、国会は、発議をするのが国会の役目。決めるのは国民の皆さんだろうと。そのために大いに議論を深めていく必要があると思っています。


 さて上記の「今年5月の私の発言」というのは、「2020年に新憲法を施行したい」と述べた、5月3日の憲法記念日の発言のことだと思います。内容としては、憲法第9条に(第3項の追加?)、自衛隊の根拠規定を置くというような報道でした。

 確かに一石というには、大きすぎたかもしません。不戦の誓いをした国の総理の投石としては。しかし、この分かりにくい比喩は解読を諦めるとして、結局、去年の5月から、ご意見は変わっていないということは、上記で明確になっています。

 それにしても、なぜかイギリス人イシグロ・カズオ氏のノーベル文学賞を話題にしつつ(でも観光利用できそうだというのもねえ)、他方で、ICANが受けた平和賞における被爆者サーロー節子さんのスピーチに触れていないとか、プーチンウラジオストク(東を征するの意)で会うとか、相変わらず話題満載。


 昨年の私は小欄を以て、憲法の基本を勉強することを第一の目的とし、ちょうど見つけた自民党憲法改正草案(2012年)を比較検討の資料として使うことに決めたのが運の尽き。だんだんと不愉快になりつつ、年の終わりを迎えました。

 今年はもっと広く、次の段階・水準の独学を進めるつもりでおりました。それはそれで、ぜひ始めたいと考えております。でも、時の流れは、それを待たないかもしれない。「それ」というのは、具体的にいうと、少なくとも国民投票の準備です。


 先般、どの新聞のネット記事だったか失念しましたが、改憲の賛否についての読者アンケート調査結果が出ていました。3位と2位は拮抗していて「改憲賛成」と、「護憲」(表現は少し違ったかもしれない)が同じくらいでした。そして1位が、両者より10ポイントぐらい多くて、「今の政権には改憲してほしくない」というものだった。

 私も現時点では同意見です。まだまだ日本も捨てたものではない。近所に北のミサイルでも落ちれば気持ちが分かるかもしれないが。この穏やかな正月が終わると、また騒音も増えるでしょう。今年は、本来あまり好きではありませんが、ここで政治的な内容に触れる機会が増えそうな予感がします。




(おわり)





第二東名高速からみた富士山
(2018年1月2日撮影)