おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

Joe  (第1050回)


 もうすぐリオデジャネイロのオリンピックだ。せっかくの大会なのに、イワンのバカどもがドーピングなどやりおって、しかも大統領がオリンピックに政治を持ち込むななどと文句を言っている。ロサンゼルス・オリンピックの不始末を忘れたか。せめて始まったらスポーツを楽しもう。

 ボクシング。私が子供のころのオリンピックの勝者には豪華な名前が並んでいる。カシアス・クレイジョー・フレイジャー、レオン・スピンクス・ジョージ・フォアマンシュガー・レイ・レナード。しかし、アメリカ人ばかりだな。


 漫画でも映画でも、遠藤ケンヂは関東軍の関所を通過するにあたり、ニセの通行証にニセの名を書き入れてもらい、なぜか大過なく通過している。どういう縁起をかついだのか不明だが、このとき彼は、矢吹丈と名乗っている。ちゃんとアルファベットも記載されていて、「JOE YABUKI」になっている。

 これでは「ジョー」ではなくて、「ジョウ」ではないかと思うのだが大したことではない。私が「あしたのジョー」を親戚や床屋の少年マガジンで、とびとびに読み始めたのは小学生の低学年のころだったと思う。そのころジョーは少年院にいて、段平のおっちゃんから「あしたのために」という通信教育を受けていた。 


 そういう次第で、ジョーという名は男の名前だと思っていたのだが、若草物語では次女の名がジョーであると聞いて混乱した。男女どちらにも使う名前があるというのを知らなかったらしい。もっとも、次女のジョーは英語だと「Jo」。男性は「Joe」、発音は一緒。ジョー・フレイジャージョー・ディマジオもJoe。

 ジョーは男性名ではジョゼフなどの略、女性では例えばフランス語だとナポレオンの最初のかみさん、ジョセフィーヌが名高い。由来は例によって聖書で、旧約では神様のごとく予知夢を見るヨセフ、新約ではイエスの父、大工のヨセフ。


 ころころ話題が変わる。私はニコール・キッドマンのファンです。誰が言ったか忘れたが、ニコール・キッドマンB級映画に外れは無い。むしろ「超大作」より楽しい。この人はメイクと演技でヴァージニア・ウルフから売春婦まで何でもこなせるのだ。

 「バースデー・ガール」もその一つ。凶悪だが少し間の抜けた露国の悪党を(今日はロシアの悪口が多いな)、ヴァンサン・カッセルが演じている。主役はベン・チャプリンで、彼の「Mine's still John.」というセリフが可笑しくて何度でも笑える。


 主演の二人は訳あって言葉が通じないことになっており、コミュニケーションをとるにあたり、それぞれ資料を準備した。男は銀行員とあって堅実な発想により辞書を買う。実は当初目的からするとお金の無駄だったのだが、別途、役に立つ。女が持ち出したのは、言語不要のある種のビデオであった。これも親睦のためにはなった。

 この映画に、チョイ役で Jo McInnes という女優さんが出てくる。呼び方はジョウ・マキネスかな。コーヒー・ショップのウェイトレスさんの役で、主演の二人がつかみ合いの喧嘩を始めるのだが、落ち着いて職務をこなして去っていく。彼女の円満そのものの笑顔や穏やかな話し方が出てくるだけで、この映画は悪い方向には進むまいという予感がする。

 最近は体調不良や身内の出来事などで仕事が進まず、しかし余禄で、映画を観たりブログを書いたりといった時間の余裕ができた。それも来月からは、再び世間に振り回される生活に戻りそうだ。今日は脈略もないまま終わります。東京は梅雨が明けて快晴つづき。





(おわり)





Joeの店。来日したLAの友人にもらいました。
(2016年7月31日撮影)







 Where you gonna run to now?

   ”Hey Joe”  Jimi Hendrix Experience  

   あしたはどっちだ?

















































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