おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

一休み  (第984回)

 長い文章が続いたので今回は軽く流します。先日、九段を歩いていた時に気づいたのだが、作者ご生誕の地である府中と、コミックス発行元の小学館は、ほとんど一本の線路でつながっていると言ってよい。

 小学館から歩いてすぐの距離に神保町の交差点がある。巨大ロボットはここを左折した。あの図体でどうやって曲がったのか知らないが、ともあれ履いているのはキャタピラで、戦車もブルドーザーも曲がれないとこまるから、曲がるときは曲がるのだろう。


 この神保町に駅がある都営新宿線は、新宿から調布や府中に行く京王線と相互乗り入れをしている(正確には、京王新線で接続)。実際、私が先日乗った列車は、神保町から府中まで直行できる各停だった。この直線コースの東からロボットが、西からニセモノ太陽の塔モニュメントが歩みより、新宿の都庁前で鉢合わせをしたという設定になっている。

 ただし、それぞれ電車には乗れず、ロボットは靖国通り、モニュメントは甲州街道を移動し、この二本の街道がもっとも接近する新宿東口で、おそらく明治通りを経由してロボットが道を変えた。この明治通りを通行中の姿が、タイムズ・スクエアでケンヂが、また友民党本部のモニターでオッチョたちが見ていたロボットの正面の画像であるはずだ。

 モニュメントの出発地点は不明である。ただし、ずっと甲州街道を進んできたのであれば、そう遠くからではないだろうと思う。自分が世田谷に住んでいたから知っているのだが、映画では爆風で吹っ飛ばされていた三本ビルのパークタワーの近くで、首都高新宿線中央自動車道が二階建てのような恰好で上を走り出すため、頭がつかえてしまうおそれがある。


 その党本部ビルで、ここがコントロール・センターなのかとオッチョが訊いているのだが、相手は「そんなもんすかねえ」という曖昧な口調である。たぶん、そのとおりだ。フクベエとハットリ君のお面が落下してもロボットは動いていたのだから、あのリモコンはレザーぢゅうと同様、「よげんの書」の体裁をなぞっただけだろう。

 靖国通りは当然ながら蘘國神社の真横を通り、ほぼ一直線に新宿に向かう。ポータブルのリモコンではないにしろ、電波による遠隔操作であるならば、距離があるから間に遮蔽物が無くて、できるだけ高いところから操縦しないといかん。ということで、それが例えば、新宿近辺で可能かどうか現地視察してみた。たぶん大丈夫。


 写真のシルエットの人物像は、大村益次郎という。近代日本の陸軍の創始者として名高い。そのすぐ左側に写っているのは、「エンパイア・ステート・ビル」みたいな建物の上部である。場所は、蘘國神社の参道。2016年2月10日撮影。









(この稿おわり)






 調布基地を追い越し 山に向かっていけば

 右に見える競馬場 左はビール工場
 
     「中央フリーウェイ」  荒井由実







  余計なおせっかいですが、
  それぞれ調布飛行場、高尾山方面、
  府中にある東京競馬場
  サントリー武蔵野ビール工場です。


  かつて、むかしは空港のことを、
  飛行場と呼んだと書いた覚え有り。
  規模が違うだけで、今もあります。
  お詫びして訂正申し上げます。


































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