おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

PCR検査  (第1289回)

ファイザー製ワクチンの二回目を終えて、とりあえずの手当はこれくらいかと思った。他方で、気になるのは諸外国なら去年から、いつでもどこでも無料で検査できるところがあると報道されているPCR検査が、日本ではなかなか普及しない。

はっきりいうと、行政が決して積極的にならない。医学界もワクチンと比べると、個々の医師のご意見はともあれ、専門家集団の意見としては弱い。大手報道機関も無口である。


なぜなのだろう。感染、発症、重症化を防ぐにあたり、予防段階(未然防止と早期発見)において、この検査が万全ではなかろうと、行動抑制という観点からしても、有効な手段であるのは間違いないと思うのだが。

こういう原因不明の理不尽な出来事が長引くときは、たいていお金の問題がどこかにある。60年生きてきての直観です。一方で本件は地域差があるようで、自治体等によっては、無料で行っているところもあるらしい。どうやら、やればできるらしい。


ここ東京でも私自身は見ていないが、家族などが、モニタリング調査と称して限定的らしいが、PCR検査を無料で受けてきた。ネットでも見かけた。まだ続けているかどうか不明だが、これが、わずかでも医療職の人手や、予算に余裕が生じてきたからということなら朗報です。

先月(2021年9月)に、たまたま続けて何回か大事な要件で、続けて何人かと会う約束が重なった。そのときまでに、民間でPCR検査を行っている企業を探してあったので、必要性半分、好奇心半分で受検しました。


結果は丸2日後に、メールで陰性の連絡が届いた。また、検査前にキットが送られてきたときには、陽性だった場合の段取りも書類で来ていた。これで郵便代を含めて約3千円。

予防には保険がきかず(3割の自己負担でもないし、保険診療でもない)、このため何かとお金がかかるものだが(私の場合は、人間ドックが高価であるという理由だけで、毎年は受けられない)、このくらいの金額であれば、高くてやっていられないという程ではない。


それなのに、なぜこの国の政府ほか関係者は、かたくなに一部の意見を無視して、PCR検査をしないのであろうか。何か暗く強い意志を感じる。

この検査は、受検した時点で、検査の範囲内では陰性という、多くの検査と同様の限界、制限が当然ある。次の日には感染し、二日後に発症するかもしれない。そういう意味では、一時の安心材料になるのみであり、だからこそ、いつでもどこでも無料(無理なら安価)で、検査することに意義がある。


この限界という点では、いまやワクチンも同様だそうで、二回目が終わっても感染・発症するケースが報告され始めている。よく聞く原因の一つは、「有効期限切れ」。抗体が必要量を下回った。これは、他の感染症の予防接種でも起きる。

もう一つは、この新型コロナウイルスが、しばしば変異するタイプであるため、可能性として、旧型のウィルスに対抗する手段として開発されたワクチンが、変異種に効かないという物騒なケース。そのくせ、副作用は私の血縁でも、かなり強いものが出た。高熱程度ですが。


予防薬や治療薬の開発にせよ、変異にせよ、現在進行中のパンデミックであるという、忌まわしい状況は当面続くという気がするし、特にこれから気温・湿度が下がり、体力・免疫力が落ちる冬季を迎えつつある現在、ここは勝負所だと覚悟せねばなるまい。従来通りの予防を丁寧に行う。「三回目」は、まだ順番も来ないし、来ても様子を見る。

一番、言いたい大事なことが最後になった。PCR検査は上記のように、本人(少なくとも私)にとっては、陰性なら一安心の結果をいっとき、もたらすに過ぎない。だが、陽性ならば、どんなに大事な要件でも、キャンセルしなければならないし、相手もすぐに納得してくるだろう。

だから、PCR検査とは、大切な人の健康、大事な機会の今後のために、受検するものである。それを何等かの理由で故意に拒んでいる勢力があるとすれば、その罪万死に値する。この社会を破壊して得する者とは誰か。



(おわり)



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うどんげの華  (2021年9月19日撮影)







No one you can save that can't be saved.

  "All You Need Is Love""   The Beatles





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