おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

プラットホーム  (第1107回)

まだ続き。「静岡連隊物語」の柳田芙美緒さんが、岡田中将の逸話に詳しかったことの傍証みたいなものを挙げます。映画「明日への遺言」の原作「ながい旅」によれば、大岡昇平さんが、アメリカに持っていかれてしまったこの裁判記録が一般に公開されて、よう…

明日への遺言  (第1106回)

これは映画のタイトルです。筋は、原作である大岡昇平「ながい旅」をお読みいただくか、あらすじならネットにも結構、載っている。2008年公開の邦画。主人公は前回までにご紹介した岡田資元司令官。 主役が藤田まことで、妻を富司純子が演ずると聞いては、そ…

巣鴨プリズン  (第1105回)

前回の続きです。「静岡連隊物語」の一節、「帰還前後」の帰還後部分は、その前半が前回の話で、後半が今回の話題。戦争が終わってから二年〜三年後のことだ。急ぎの戦後処理が終わり、軍事裁判が始まった。東海軍もB級戦犯の容疑者を出す。 この箇所の柳田…

静岡連隊物語  (第1104回)

今回のタイトルは、新書の本の題名です。静岡新聞社編「静岡連隊物語 − 柳田芙美緒が書き残した戦争」。前回触れた別のブログのURLです。ご参考まで。 http://ameblo.jp/tinianisland/entry-12277822290.html 柳田さん(故人)は、静岡県焼津市のご出身で、…

正義の味方  (第1103回)

漫画「20世紀少年」では正義、未来、平和、自由、権利、理想といった難しい抽象概念をあらわす言葉を、子供たちが普通に使っている。これらは私たちが日常接していた漫画やアニメ、小説や映画に、ごく普通に出てきた。今もそうなのだろうか。どうも違う感じ…

不正な人間がいるように 不正な法律もある  (第1102回)

漫画「20世紀少年」コミックス第16集に、密かに慕う先輩を探し求め、サナエが「デモ」に出かけて失望する場面がある。放水車が出動しており、重装備の警官と思われる人たちは、この乱痴気騒ぎを「集会」と呼んでいる。 お若い方々は何の騒ぎかとお思いだろう…