おじさんの雑記帳 

「20世紀少年」の感想文そのほか 寺本匡俊 1960年生 東京在住

或阿呆の一生 【一休み】  (第1244回)

 「この私はせっかく大臣になりました。ところが騒動が起き、総理にジニンせよと言われました。私は学がありますので、芥川龍之介の小説のタイトルが頭に浮かび、阿呆であることを自認せよと言われたものと理解したのですが、なぜかせっかく大臣になったのに、後任が決まっております。

 あの場は派閥のパーティーでありました。同士の集まりで、似たり寄ったりかもしれませんが、とにかく東北の復興には大変なお金がかかります。私は学がありますが、政治力はありませんし、政治家に不可欠といわれる日本語をしゃべる能力もありません。

 それなのに確か25兆円ぐらいの予算を確保しないといけないため、そこで仲間に助力を願うべく、この金額を何とかしたいし、いくら想像力が不足していても分かりやすいように、われらの仮の職場である東京だったら、もっと大変なことになるぞと訴えたくて、でも日本語がうまく出てこなかったため、かくのごとき次第と相成っております。

 昔から、政治家は阿呆でも務まるのではないかという仮説がございました。この件については、幸い私に先んじて、ある政務官が警察にストーカー登録されてしまい、何と仮説が証明されてしまうとは思いもよりませんでしたが、ともあれ自分でなくてよかった。また、歴代の復興相は言いたい放題やりたい放題の先輩も多く、緊急事態の対応責任者ですから治外法権を有すると理解しておりました。

 第一、国会議員は何を言ってもよいし、責任は問われないと憲法に書いてあるのです。これは意地悪な野党や報道による災害です。私は復興しなければなりません。残された職責をしっかりやっていくつもりです。議事堂がありますから、やっぱり、東京でなくてよかった」。




(おわりますように)


春なのにお別れですか (2017年4月23日撮影)































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